大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和31(オ)602 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人上野利喜雄の上告理由第一点について。

原審は、上告人の先代B夫妻が大正三年二月二八日訴外Dとなした養子縁組につ

いて、Dの継父Eの代諾は、親族会の同意なくしてなされたもので無効であるとす

る上告人の主張に対し、縁組の届出が一応受理されている以上その要件は充足され

ていたものと推定すべく、特にこれを覆す反証は存しない旨判示して、右縁組は有

効に成立したと判断したものである。思うに、当時の戸籍法(明治三一年法律一二

号)八七条は、民法(旧)八四三条の規定により、親族会の同意を要する場合にお

いては、届出人は届書に同意の証書を添えることを要する旨規定していたのである

から、本件養子縁組の届出も、それが受理されている以上は、届書に親族会の同意

書が添付されていた蓋然性はきわめて強いわけである。従つて原審が判示の如く事

実上の推定をなしたことは正当であるといわなければならない。所論は、これを採

用し得ない。

同第二、第三点について。

論旨は、原審がその裁量権の範囲内で適法になした証拠の取捨、事実の認定を非

難するに帰し、適法な上告理由とは認め難い。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文の

とおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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